2010/09/11

ラットマン


[ ラットマン RATMAN  : 道夫 秀介 ]


作家は、デビュー作の「背の眼」がホラーサスペンス大賞受賞、「シャドウ」が本格ミステリ大賞を受賞するなど、ミステリ作家として注目株。物語の至る所で登場する伏線が物語の最後の最後で一斉に絡み合う見事な構成は、読んでいていつも感心するとともに、読み始めたら止まらない。



物語は、学生バンドから始まった結成14年のアマチュアロックバンドの練習中に起こる不可解な事件を中心に展開する。

事件の真相とは?そして、その真相が明らかになったとき、過去の記憶の意味、そして秘められた思いを知る・・・

仲間、家族、そして恋愛・・・

私は、道夫氏の作品は文庫化されているものはすべて読んでいて、ミステリ作家としてとても好きだが、今回の作品は、事件を解決するミステリものという面よりも、その事件を取り巻く人々の思い、物語の終焉に残される切ない思いがキュンとしてしまった。

私は文庫派なので、私にとっては最新巻だ。

買ったその日に読み終えてしまった。あっという間に。

次回の文庫本はいつだろうか。。。待ち遠しい。